「もったいない」のはわかるけど・・・。

新しいタオルをおろしました。
かの有名なイヴ・サン・ローランの高級タオルですわっ!
さすが高級ブランド、ふわっふわで気持ちいい♪
ま、いただきものなんですけどね。

どこからいただいたかというと、
アタシの実家です。
実家は今年の春、引っ越しをしたので、
荷物の整理をして余っていたからもらってきたもの。
もともとは母が知り合いの
「内祝い」でもらってきたものらしいです。

引っ越しの荷物整理の手伝いをしていたら、
物置みたいになっていた場所から
出てくる、出てくる。
内祝いとか、引き出物とか。
母は、結婚式の花嫁さんの着つけをしているので、
仕事上でお付き合いのあったご夫婦からも
いろいろといただいたりするらしい。


「それにしても多いな~」と思いながら、
ふと箱についているのし紙や包装紙を見ると、
どうも結構年数が経っていそうな気がする。

「お母さん、これ、いつもらったの?」
「う~ん、○○さんの内祝いだから、いつかなぁ」
「コレもらった時に生まれた子供、今いくつ?」
「ん?この前、小学生になったよ」
「えっ?!じゃあこれ、6年も前のもの!!」

そう、母は箱を開けても、使わずにとっておいたのです。
こういうものが、いくつもいくつも出てくる!
内祝いや引き出物はタオルや食器が多いので、
「ウチで使っているものが、まだ使えるから」
という理由で、新しいものを出さずにいたらしい。
確かに、腐るものじゃないからいいんだけど、
それにしても・・・。

その日の夜。
片づけが一段落してお風呂に入った母が、
バスタオルを巻いて上がってきました。

アタシ、そのバスタオルを見てあ然。
だって、もう何年も前から使っている安物のタオルで、
もう毛羽立ってふにゃふにゃになってる。

「お母さん!そんな古いタオル使わないで、
内祝いでもらった新しいもの使えばいいじゃない!」
「え?だって、まだ使えるからいいんだよ~」
「・・・」

母は70代で(とはいえ娘から見てもそうは見えない程若い)、
「もったいない精神」が強いらしい。
とにかく、その古いバスタオルだけは
引っ越しの時に使う雑巾にしてもらって、
内祝いでもらった新バスタオルに変えてもらったわよ。

でもね、アタシはこういう母の娘なので、
以前は高級なものを買ったりもらったりしても
「もったいない」と言って使えなかった。

それが「使わなくっちゃ」
と思うようになったのは、
ずいぶん前に姉から聞いた
ひとことがきっかけでした。

「洋服は、着られるために作られる」

アタシの姉は、山形でニットの服を作っています。
セーターとか、カーディガンとか。
安価なユ○クロとかじゃなくて、
ちょっとお高めの、とても良質な洋服を作ってるの。

時々、姉は自分が作ったセーターとかを
アタシにプレゼントしてくれるんだけど、
アタシにとっては
「もったいなくて着れない洋服」なわけですよ。

んで、いつだったか姉から
「あのセーター、着てる?」って言われて、
「もったいなくて着れない」って答えたら、
「洋服は、着られるために作られるんだから、
着てあげなくちゃダメだよ」って言われたのよね。

「作ってる人がこう言うんだから、そうだよなぁ」
って妙に納得して、
それ以来、高級なモノでも、
気兼ねなく使うようになったわ。

だけどねぇ、こういういいこと言う姉でも、
きっと一緒に住んでる母には
何にも言えないんだろうなぁ・・・。( ̄▽ ̄)