「文章を書く」って言っても、全然違うのよね。

この図は、以前
「公募ガイド」という雑誌に載っていた
「物語の基本の型」というものです。

アタシの仕事は「ライター」ですが、
「文章を書く」という仕事にもいろいろあります。

物語を書く小説家。
事実をとことん突き詰めて書くノンフィクション作家。
自分の想いを随筆にするエッセイスト。


今のところアタシの仕事は、
誰かを取材して(時には対談だったりする)、
その人たちが言った言葉を
読者がわかりやすいように文章にする、
っていうことが多いです。

つまりそこには、
「自分の想像力」が
入り込む余地はあまりありません。

書いているのは文章だけど、
取材先はたいてい何かのプロなので、
そのプロの言葉を
読者というアマチュアに通訳するようなものだと
アタシは思っているの。

だから、ほとんどの仕事は
第三者的な目線で、あくまでも客観的。

アタシは今の仕事のベースに
「ニュースの記事を書いていた」
という経験があるので、
物事を客観的に書くことは何年もやってきたわ。

ニュースは
「起きた事実」を伝えることなので、
「想像して書く」ということがほとんどない。
事実をもとにして
「今後こうなるでしょう」
という感じの文章を書くことはあるけど。

でも、「文章を書く」という意味では同じだけど、
小説家もエッセイストも
ものすごく主観的だし、
想像力を要する仕事なのよね。

アタシは、小説もエッセイも大好きだから
しょっちゅう本屋さんに行って、
お気に入りの1冊を連れて帰ってくるけれど、
読む度に
「こういう作品を書けるって、すごいなぁ」
と思っちゃう。

んで、冒頭の「物語の基本の型」を見ると、
「おお!なるほど!そういうことね!」
って納得。
確かにいろんなお話はこういう感じになってる。

だけど、どんなに「基本の型」があっても、
物語は千差万別。
本屋さんには次々に新作が登場するわ。
すべては人の想像力が生み出すものなのよね。