· 

妄想インタビュー その1

このほど、自伝的エッセイ集を発表した、ライターのびんこさん(以下「び」)から話を聞いた。

 

―今日はよろしくお願いします。

 

び:よろしくお願いします。

 

―初のエッセイ集ということですが、どんな内容ですか?

 

び:はい。私がマスコミで仕事をするようになってから経験したいろんなことを、ずっとブログに書いていたので、それをまとめた感じです。マスコミを目指す人って多いと思うんですけど、そういう人に読んでもらいたいと思って、本にしました。

 

私は経歴では「元・琉球放送報道部リポーター」ってなってますが、正社員採用じゃなかったし、そこに行きつくまでに紆余曲折ありました。それに、ライターになったのも「仕方なく」だったし、なってからもいろいろあったので…。

 

―テレビ局のリポーターからライターになったというと、順風満帆な感じですよね?

 

び:そう見えますよね。でも、全然そうじゃなくて(笑)。

私は子どもの頃からアナウンサーになりたかったんです。中学生くらいからラジオの公開生放送とかに行くような、ちょっとオタクみたいな感じで、高校は放送部に入りました。大学生になってアルバイトを探す時に、ずっとアナウンサーに憧れていたので、マイクを持ってしゃべるようなアルバイトはないかと…。

 

―マイクを持ってしゃべるアルバイトなんてあるんですか?

 

び:あったんですよ、それが。「会場のみんな~!こんにちは!」っていう、キャラクターショーのお姉さん(MCという)のアルバイト。それが人生で初めて、マイクを持って人前でしゃべったお仕事でした。

 

―おもしろいアルバイトですね。

 

び:そうなんです。そこで「アナウンサーっていうのは、明瞭にしゃべるだけが仕事じゃないんだな」っていうのを体感しました。詳しくは本に書きましたが、本番になってステージに上がった時に、頭が真っ白になって、何にもしゃべれなかったこともあるんですよ。

 

―その時は、どうしたんですか?

 

び:しばらく、観客席の子どもたちの顔を見てから「今日は…こちら!」って後ろを振り返って、ステージに掲げてあるキャラクターの名前を読み上げました。「今日は○○が会場に来てるんだよね~」って、ごまかしたんです。それから、ちょっと冷静になって、話し出すことができました。

 

―ドキドキしますね。そのアルバイトをやっててよかったことは?

 

び:キャラクターショーのMCをやっているうちに、本物のアナウンサーさんにお会いするチャンスができて、私は思い切って「アナウンサーになりたいんです!」と直訴しました。そしたら、そのアナウンサーさんがとても親切な方で「ちょうど僕の番組でADを募集してるから、履歴書持って局においでよ」と。

 

―それはすごいご縁ですね。

 

び:そうなんですよ。それで後日、琉球放送のラジオ番組のディレクターさんに会いに行ったら、ADとして採用していただけることになったんです。ラッキーでした!

 

アナウンサーに憧れ、ラジオ番組のADとしてアルバイトをすることになったびんこさん。その後、なんとラジオ番組のアシスタント枠に空きができ、学生アシスタントとしてラジオに出演。とんとん拍子に見えたが…。(次回へ続く)

 

※あくまでも妄想。エッセイ集は未発表。

※「ウチからエッセイ出せばいいよ」という出版社の方、このホームページ「お問い合わせ」からご連絡ください。お待ちしております。