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オシャレ系イベントで見た、半端ない女の子たち

お仕事のため、とっても久々に「さいたま新都心駅」に降り立った。この駅に降りたからには、行く先はさいたまスーパーアリーナである。

 

毎年2回行われる有名なオシャレ系イベントの取材なのだが、プライベートではそういうイベントにあまり縁がないので、実は初めての体験であった。

 

こういう大きなイベントの場合、メディア関係者は一般の方よりも早く会場入りすることになっている。ま、私も一応は業界人(?)なので、それくらいのことは心得てはいたが、それにしても、このイベントの入り時間は早すぎた。開演の3時間も前である。

 

それを聞いただけで「なんだか上から目線のイベントだなぁ…」と気に入らなかったのだが、初めて行ってみて、ものすごく驚いた。

 

何が驚いたって、3時間以上前に会場へ行ったところ、すでに一般来場者の女の子たち(20~30代くらい)が、ものすごい長蛇の列を作って、会場を取り囲むように並んでいたのである。中には、アウトドア用品の折りたたみ椅子などを持ち込んで、長期戦(?)に備えてきているコもいる。オシャレ系イベントの来場者だから、オシャレな格好しているのに、である。

 

最近の若者は(と書くと、いかにも私がオバサンみたいだけど)、何かというとスマホと仲良くしているので、SNSやゲームなどのネットの世界が大好きで、リアルなイベントには興味がないんじゃないだろうか?と勝手に思っていた私は、ちょっと自分を恥じた。リアルイベントに足を運ばず、「今の若者は……」なんて知ったかぶりをしていたのは、私の方であった。

 

このイベント、本来は最新ファッションのトレンドをいち早く知ることができるというイベントなのだが、今や、ファッションは個性的になりすぎていて、トレンド=流行なんてあってないようなものだと言われている。実際、このイベントに集まった女の子たちは、みんなオシャレなのだけれど、昔のように「オシャレ=みんな同じ格好」ではなく、それぞれが、自分に似合う「オシャレ」を知っている感じだった。

 

だから、きっと彼女たちは、イベントに出演する有名なモデルさんやら歌手やら、俳優さんやらお笑いタレントやら、そういう人をひと目見ようと集まっているのに違いない。その熱量たるや、まさに「半端ねぇ!」という感じだった。

 

イベントの開場は、開演の2時間も前である。にもかかわらず、開場と同時に彼女たちは、会場へ向かって走る。「危ないから、走らないで!!」と、イベントスタッフに怒られても、なお走ろうとするコもいる。

 

開場まで何時間も前から並んで、さらに会場に着いてから2時間も待つ。それでも、ナマでその人を見たい。そういう熱量を感じて、私はなんだかホッとした。

 

「ゆとり世代」「さとり世代」とか言って、何ごとにも冷めていると勝手にレッテルを張っているのは、私を含めた大人の方である。当事者たちは、情熱も興味も半端ないくらいにある。ただ、ネットが普及して情報がたくさんあるから「大人たちからどう見られているか」ということを知っていて、大人の前では「そのキャラ」になっているのだと思う。

 

ああ、またすごくマジメなことを書いてしまったけれど、オネエサンはうれしかったのですよ。自分が好きな芸能人とか、オシャレとか、いろんなことに時間とエネルギーを傾けている女の子たちが、まだまだたっくさんいることが。女の子たちの熱量、半端ないっす!!