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私が沖縄を離れたワケ

「山形出身なのに、なぜ沖縄へ?」と聞かれることも多いですが、「沖縄いいところなのに、なぜ東京に?」という質問も、よく受けます。

 

なので、今回はそれについて書きますね。

 

私が大好きな沖縄から東京へ来たのは、30代半ばのこと。結婚したい相手が東京にいたわけでも、逆に沖縄にいた彼氏と別れたからでもありません。あ、なんでこんなことを書くかと言うと、そういうプライベートな理由で東京に出てきたんじゃないか、と思っている方も、結構いらっしゃるので、一応、書いておきます。

 

結論から言うと、それまで勤めていた沖縄の放送局との契約が満了になったからです。

 

放送局との契約が切れても、別の放送局で仕事をするとか、フリーランスでやっていくとか、沖縄に居続ける方法はいろいろあったと思います。

 

でも、当時の私はすでに30代半ばだったので「一生に一度くらいは、東京に住んでみなきゃ。今、東京に出ないと、もう都会暮らしは経験できないかもしれない」と思ったんですね。

 

 

なんていうか「都会暮らしって、大変!」みたいなイメージはあったんですけど、私は実際に都会暮らしをしたことがなかった。高校卒業までは山形で生まれて育って、その後はほぼずっと沖縄で過ごしていましたから、東京も大阪も旅行や出張でしか行ったことがなかったんです。だから、都会暮らしを体験しようと思いました。それが東京に出てきた大きな理由です。

 

私は公私ともに沖縄にどっぷり浸かっていたし、友人からは「前世は沖縄人だったんじゃないか」と言われたくらい、何の違和感もなく沖縄に住んでいました。だから「東京に出る」といった時、周囲の人たちはかなりびっくりしていましたよ。

 

 

東京に出てきた結果、沖縄で積み上げたはずの放送局での経験を足蹴にされて、ものすごくイヤな思いもしたし、身体も壊したし、リーマンショックやら東日本大震災やらの影響を受けて、転職も余儀なくされたし、とにかく大変でした。「なんで、東京に出てきちゃったんだろう…」と思ったことは何度も何度もあります。

 

けれど、良かったこともあります。ひとつは、仕事でもプライベートでも、日本全体とか世界とかのレベルで考えている人が普通にいて、そういう方々に出会うことができること。それから、東京を中心に活躍している沖縄人がたくさんいて、そういう方々とも出会うことができたことです。

 

不思議なことに、こうして沖縄のことを書き始めたら、最近は関東に住む沖縄人だけではなく、沖縄に関心を寄せる内地の方とも出会うことが増えてきました。「引き寄せの法則」という言葉がありますが、東京にいても、沖縄はいろんな「引き寄せ」を連れて来てくれるみたいです。