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ニュース原稿をマネしてみよう

「伝えたいことはあるんだけど、文章を書くのが苦手で……」

というお話を、相談というか雑談というか、いろんな場面で聞くことがあります。私がライターという仕事をしているから、なんとなく話しやすいみたいですね。

 

私は、大学などで文学やマスコミを専攻していたわけではありません。原稿の書き方を本格的に指導してもらったのは、テレビ局の報道部に入ってからです。報道部にいた頃は、仕事柄、他局のテレビニュースもできるだけチェックしていました。

 

今でも当時のクセのようなものが残っていて、朝、昼、夜とニュースを確認しています。当時と違うのは、テレビではなくラジオやネットのニュースをチェックするようになったことですね。

 

自分では無意識だったのですが、今思えば、毎日ニュースをチェックしていたことが、原稿を書くリズムや長さを身につけることにつながっていたのではないかと思うのです。

 

おそらく多くの方は、ニュース番組の長さは知っていても、1本のニュースが何分くらいあるのか、ご存じないと思います。実は、NHKでも民放でも、通常のニュースの長さは1本1~2分程度です。文字数にすると、400~800字くらい。最近、テレビやラジオでよく見聞きする「フラッシュニュース」みたいな短いものは30秒くらいなので、200文字程度しかありません。それでも、必要な情報はきちんと詰まっています。

 

今、あなたの身の周りで何か伝えたいことがあるとして、それを200文字で伝えられるでしょうか?

 

ニュースは毎日、いろんなところで起こるいろんなことを、誰が見聞きしてもわかるように伝えなくてはなりません。しかも、できるだけ速く、短い文章で伝える必要があります。だから、ある程度カタチがあって、現場で取材した記者はそのカタチをもとに原稿を書きます。ある意味で、文章の中で最も効率のよいものかもしれません。

 

このため私は、「伝えたいことがあるけれど、文章が書けない」という方に、ニュース原稿をマネすることをおすすめします。

 

「ええ~?!でも、ニュース原稿なんて、どこで手に入るの?」と思いますよね。ご心配なく。今はとてもいい時代で、民放でもNHKでも、みんなニュース原稿をウェブサイトで公開しているんです。

 

一般の方がニュース原稿をマネる上で、私がいちばんおすすめするのは、NHKの地域ニュースです。民放の場合は、映像に合わせて言葉を省略したりすることもありますが、NHKの場合はほとんどそういうことがありません。また、地域のニュースなら全国ニュースと違って、身近な話題が多いので、一般の方が「自分ごと」としてとらえやすく、原稿をマネしやすいと思います。

 

たとえば、地域のニュースによくある「○○町で△△というまつり(イベント)が開かれました」のようなものを、自分の住む街のまつり(イベント)に置き換えて、マネしてみてください。あっという間に、自分の住む街のニュースができますよ。

 

誰かが書いた文章を読むだけではなく、まずはマネして書いてみる。自分ごととして書いてみる。そうすると、いつの間にか「文章って、こう書けばいいのか~」というのがわかってくると思います。