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メモして情報を視覚化しよう

この写真の「じゆうちょう」は、私が取材の際に使っているものです。シマウマさんの表紙がかわいいでしょ。

 

以前は、ごく普通の大学ノート(って今もいうのかな?)を使っていたんです。あの横罫線が引いてあるノートですね。でも、とある文房具屋さんでこのノートを見つけて「かわいい!」と思って買っちゃいました。中身はごく普通の無地のノートなのですが、表紙がかわいいというだけで仕事のやる気がアップする気がします(笑)。

 

ノートは、私の仕事に欠かせないものです。私と同業者のライターさんの中には、ノートではなくてメモを使ったり、紙ではなくてタブレットやパソコンをノート代わりにしている人もいると思います。でも、とにかく文字を記録できるものは、取材には必須です。

 

もちろん、取材の際には音声データを記録するICレコーダーを持って行きますが、音声だけではなくて、文字にするというのがポイントです。

 

なぜなら、耳で聞いた音の情報を、文字にすることで視覚化できるからです。情報って、視覚化した方が、記憶に残りやすいですよね。

 

これは例えていうなら、テレビとラジオの違いです。ラジオって、聞きながら他のことができちゃうので、なんとなく聞いてるつもりの人も多いと思いますし、真剣に聞いてるつもりでも「あれ?この曲目なんだっけ?」ということはよくあると思います。

 

一方で、テレビはどうでしょうか?見終わった後でも「あの場面、よかった~」とか「あのタレントさん、こんなこと言ってたよね」なんて、よく覚えてますよね。あれは、テレビが「見るもの」だからだと思います。

 

だから、取材をする私たちはメモを取るんです。取材先から聞いた話を忘れないように。

 

この「忘れない」というのは、原稿を書くときのこともそうなんですが、取材をしている最中にも忘れないため、という意味があります。

 

どういうことかというと、私たちはたいてい、初めて会う取材相手の話を聞きにいっているわけですが、話す方は自分の経験をしゃべっているので、ノッてくると結構なスピードで話します。そうすると、質問するタイミングを失ったりするんですね。

 

ほら、自分がしゃべっている最中に話の腰を折られるの、イヤですよね。だから、相手がひといきつくまで、とりあえず話を聞くわけです。

 

だけど、相手が話したいこと=こちらが知りたいこと ではないことの方が多い。

 

だから、私たちはこちらが知りたいことを深く質問するために、相手の話の中から「キーワード」を聞き取ります。そして、そのキーワードをしっかりメモしておいて、「すみません、先ほどお話していた○○についてなんですが……」と、再度質問するんです。

 

メモは、そういうときにも役立ちます。

 

こうして書いてみると取材のときって、相手の話を聞きながら、結構いろんなことを考えて、いろんなことをやってます。このまま続けていると長くなるので、またいつか続きを書きますね。