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お客という「人にフォーカス」する

春になると、私は急におしゃれ心を取り戻します。分厚いコートからスプリングコートにしたり、春色のお洋服を選んだりすると、気持ちが盛り上がってきますね。

 

ファッションについて話をすると、以前、取材でお聞した元店長さんの話を思い出します。その方は、カジュアル衣料のチェーン店で店長をしていたそうです。

 

その方は「売り上げを伸ばさなければ」ということばかりにとらわれていた時期がありました。そういうときには自分の意識の中で、スポットライトが「モノ」にしか当たってなくて、「商品が減ったから、売れた」っていう風に見えていたんですって。

 

つまり、「誰が買ったのか」っていうことは

全然関係ないというか、見えてないってことですよね。例えば私が買物に行ってお金を払っても、店員さんは「誰がお金を払ったのか」を意識してないってこと。本当にびっくりしました。

 

でも、言われてみればモノを売る側にとっては、これが普通なのかもしれません。特にチェーン店に行くと、客の顔なんて見ないで(見てるフリはするけど)仕事してる店員が多いですからねぇ・・・。

 

お客をきちんと見ていない店員なんて、すぐにわかっちゃうから、私はそういう店で使うお金は最低限で、そして二度と行きません。つまり、私の体験だけを考えても、お客さんをちゃんと見るという「人にフォーカス」できないと売上は上がらないし、リピーターもつくれないってことですね。

 

「人にフォーカスする」っていうことと「モノにフォーカスする」っていうことの違い。この元店長さんの取材を思い出すと、とってもわかりやすいです。これは、どんな商品やサービスなのかに関係なく、大事なことだと思います。モノが売れるということは、お金を通して人との信頼関係を築くということですもんね。