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「誤解なく」書いて伝えるためには?

ブログを頻繁に書くようになって、改めて「言葉」について考えることが増えました。

 

言葉は、他の人と情報を共有できる大事なツールです。でも、言葉はそれぞれの人の「解釈」があります。それぞれの人の頭の中に辞書があるからです。

 

例えば先日、私が吉祥寺をぶらぶら散歩していたときのこと。本当は井の頭公園の桜を見に行ったんですけど、あまりにも人が多くて、公園からはすぐに出ました。写真はそのときの公園の様子です。

 

公園を出てしばらく歩いたら、吉祥寺の路地裏で、いい感じの古書店を見つけたので入ってみました。気になる本を数冊選んで、会計していたら、お店の店員さんから「お近くですか?」と聞かれたんです。まぁ、店員さんじゃなくても、初対面の人との会話ではよくある質問なんですけれども。

 

私はちょっと考えてから、「近くといえば近くなんですけど…」と前置きして答えました。

 

なぜなら、どの範囲が「近く」なのか、人によって違うからです。

 

そのお店は、吉祥寺にあるので、店員さんは「吉祥寺に住んでるのかな?」と思ったのかもしれません。吉祥寺は武蔵野市なので「市内」も近くでしょう。私は武蔵野市に隣接する区に住んでいて、なおかつ、吉祥寺に直結する井の頭線の沿線に住んでいるので「近くといえば近く」と答えました。

 

これが「それぞれの人の頭の中に辞書がある」という意味です。

 

目の前にいる人と会話をしていれば、同じ言葉でもそれぞれに違う意味ととらえている場合、会話をしながら修正することができます。前述の「近く」の例でいうと・・・。

 

店員さん「お近くなんですか?」

私「近くといえば近くです。井の頭線の沿線なので」

店員さん「ああ、なるほど。吉祥寺にお住まいではないんですね」

 

という感じです。店員さんは「近く=吉祥寺」と思っていて、私は「近く=井の頭線の沿線」と思っていても、会話をしながら修正ができています。

 

けれども、なにかを「書いて」伝える場合は、修正しながらというわけにはいきません。書いたものは、読む人が読みたいときに、読みたいシチュエーションで読むので、そこに書いてある文章は「読んだ人の頭の中の辞書」によって解釈されます。

 

だから私たちライターは、何度も何度も自分が書いた文章を読み直して、「これで大丈夫かな?初めて読んだ人も誤解しないで読んでくれるかな?」と考えるのです。

 

「誰かに何かを伝えたい」と思っている人にとって、書いて伝えるということは必須になっています。なぜなら、自分がつくったものを多くの人に知ってもらうためには、SNSなどで広めることが必要だからです。

 

SNSなどでなにかを紹介するときのためにも、誤解なく書いて伝えることができるよう、普段から「それぞれの人の頭の中に辞書がある」ことを意識しておくといいですよ。