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指摘と批判は紙一重。言い方に注意

東京では桜が散り、これからますますあったかくなって、春本番ですね~。私にとって春は、1年の中で唯一、研修講師のお仕事をいただく季節です。

 

普段はライターの仕事をメインにしているので、取材先の方からお話を聞くという「教えられる立場」なのですが、講師というのは、逆に「教える立場」になります。

 

教える人は、教えられる人の悪いところを見つけて、そこを改善しようとするので、ともすれば「あらさがし」をするようなことになりかねません。

 

本当は受講生のためを思って指摘しているのに、教えられる側の受講生からは「批判された」と思われてしまいがちです。

 

「指摘」と「批判」は紙一重なんですよね。だから、言い方はとても大事です。

 

ここで、改めて「指摘」と「批判」の意味を確認してみましょう。

 

<指摘>

大切な点や注意すべきこと、欠点や過失などを具体的に取り上げて指し示すこと。

<批判>

人の言動・仕事などの誤りや欠点を指摘し、正すべきであるとして論じること。

(いずれもデジタル大辞泉より)

 

2つの言葉の意味を改めて見てみると、やっぱり似ています。似ていますが、「批判」の方が文字通り批判的ですね。相手を正すというのは、一歩間違えれば、相手を敵視するような感じになってしまいます。

 

相手を「批判」するのではなく、あくまでも大切なところを「指摘」して、そこを改善してもらうのが、教える側がやるべきことです。指摘して終わり、じゃないんですよね。

 

だから、相手にどう伝えれば、指摘した部分を改善してくれるのか、受け手のことを考えて言い方を考える。それが教える側が気をつけるべき「伝え方」だと思います。