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取材は「事実確認」じゃないんです

ありがたいことに、このところ毎月のように出張取材に行っています。飛行機で文字通り「飛び回って」いるのですが、旅も乗り物も大好きな私にとっては、とても楽しいです。

 

さて、そんな出張取材中のこと。とある会社の方とほんの少しの時間、雑談することがありました。雑談といっても、取材には直接関係ないというだけで、仕事の話なんですが。

 

なんでも、その方は社内の広報誌をつくっているそうで、毎回、取材には苦労されているようです。

おそらく、その方の年齢は40代くらいだと思いますが、広報誌では若手から話を聞いて、それを誌面にすることが多いのだとか。

それで、何に苦労するのかというと「若手から話を聞くときに、どうしても事実を確認するだけの取材になってしまって、おもしろい話が聞けない……」というのです。

 

あ~、わかります!それ、私もそうでしたから!!

 

実は、私も若い頃(当時はテレビ局の報道部にいました)は「事実確認」のような取材をしており、先輩から「お前の取材の仕方では、相手からいい話は引き出せない」と叱られたことがあります。

 

そう。取材は「事実確認」じゃないんですよね。取材相手から、その人ならではの言葉を引き出すことが取材です。

 

だから私は、どんなに下調べをしていても「知らないふりをする」ことにしています。相手から話を引き出すコツのひとつが「知っていても知らないふりをすること」だからです。「ええっと…。それって、どういうことですか?」と柔らかく質問すると、取材相手は自分の言葉で説明しようと考えてくれます。

 

あとは、質問をたたみかけないことです。こちらが質問してから相手が答えてくれるまで、ちょっとタイムラグがあります。会話に「間」ができるんです。でも、そのタイムラグの「間」を勘違いして「あれ?質問の仕方が悪かったかな?」と質問し直したりすると、相手は言葉を選びきれなくて答えられなくなってしまいます。

 

「知ったかぶりをしないこと」

「間をおそれないこと」

この2つがポイントです。社内報でもマスコミでも、取材する側が気をつけることは同じだと思います。もし、あなたが「取材する側」になったら、気をつけてみてくださいね。