2025年、7月になりました。
私にとって、今年は特に、あっという間に半年間が過ぎ、気がつけば7月になっていたという感じです。
なぜなら今年は、昨年までと比べて、遠方への出張が多いから、のような気がしています。
私はライターという仕事をしていますが、ライターという仕事にもいろんな種類があります。自分で企画を立てて、調べものをしたり取材をしたりして、文章を書く人もいるし、依頼を受けてネットだけで調べものをして書く「こたつライター」と呼ばれる人も、ライターです。
中でも私は、取材ライターです。クライアントからの依頼を受けて、基本的には取材相手のいる現地へ行き、インタビューをして、その情報をもとに原稿を書いています。
先日は、岩手県大船渡市へ行ってきました。
東京から大船渡市までは、片道で約5時間30分かかります。
まず、東京から岩手県一関市まで、東北新幹線で約2時間30分。
そこから、大船渡線というローカル列車に乗り換えて、宮城県気仙沼市まで約1時間30分。
さらにそこから、大船渡線BRT(一般車両用の道路とくぎったバス専用レーン等を使った路線バス)に乗り換えて、約1時間20分。
これだけ時間をかけて、もちろん交通費もかけて、取材する時間は、約90分。
この90分のために、片道5時間30分かけて現地へ行く、という話をしたら、
東京在住の30代の方から「タイパもコスパも悪いっすね(笑)」と言われました。
そうなんです。現地へ行って取材をするって、ものすごくタイパもコスパも悪い。
若い方なら「オンラインでもいいんじゃね?」と思うかもしれません。
だけど、現地へ行かなければならない理由があると、私は思っています。
まず、ほとんどのビジネスが東京中心の情報になっている日本で、「東京からどれだけ遠いのか」ということを「体感として知る」ということ。
例えば大船渡市の場合、新幹線の最寄り駅である一ノ関駅から、ローカル線で約3時間かかります。これは、気仙沼も大船渡も三陸海岸にあるまちであり、一ノ関と三陸地域の間にある北上山地が非常に大きくて険しい山地だからです。
そして何よりも、「現地の雰囲気を知る」ということ。
私もコロナ禍の時に、現地へ行けずにオンライン取材をしていたことがあります。確かに、取材相手の話を聞くことはできますし、原稿も書けますが、ものすごく違和感を感じました。
なぜかというと、現地の雰囲気が全くわからないからです。
オンライン取材では、取材相手がいる「部屋の中」しか見えません。背景をバーチャルにしている方もいるので、その場合には部屋の中すらもわかりません。
相手がどんな状況にいるのかわからない中で話を聞くのが、こんなにも違和感があることなのかと、あの時、初めて知りました。
取材相手がどんな地域にいて、どんな会社にいて、そしてどんな仕事をしているのか。
それは、取材をする私が現地へ行くから、わかることなんです。
インターネットが当たり前になり、PCでもスマホでもAIが活躍しているこの時代。
わかりやすい文章を書くだけなら、AIがやってくれます。
事実、機械オンチな私ですらも、AIを活用して、原稿を書くようになりました。
もはや、ライターの仕事は文章を書くことだけではありません。
現地へ行き、その場の雰囲気を感じとり、
取材相手とコミュニケーションをとって情報を引き出すことの方が、
大事な大事な仕事なのだと、私は思っています。
