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「どのように伝えるか」は声と間が大事

このところ、プレゼンについてお伝えしています。改めて、プレゼンの意味は…。

 

プレゼンテーション【英】:presentation

自分の考え,意思を第三者に理解させるための伝達手段,またはその行為。

 

ビジネスで「プレゼン」というと、パワーポイントで立派な資料をつくることと思っている人もいるみたいですが、そうではありません。

 

プレゼンは「誰が」「何を」「どのように伝えるか」がその本質で、聞いている相手に理解してもらい、納得してもらい、最終的にはその人の行動を変えることが目的とされています。

 

今回はこのうち「どのように伝えるか」について。これは「声」と「間」がカギです。

 

なんだかわかんないけど、自信ありそうな人がしゃべっていることって、説得力がありそうな気がして、信じたくなりませんか?自信がありそうに見えるコツは、表情と声です。

 

これは「非言語コミュニケーション」といわれます。このコミュニケーションは人間が五感で感じる全てですが、プレゼンで特に気をつけてほしいのが「視覚」と「聴覚」なんですね。これに対して、話す内容は「言語コミュニケーション」です。

 

非言語コミュニケーションは相手が「感じる」ことなので、自分では自信を持っているつもりでも、相手にそう伝わるかどうかはわかりません。そこで、自分を客観的に見て練習をすることをおすすめします。練習方法について詳しくは、以前のブログ「プレゼンは誰が伝えるかが大事」「マスク必須の今こそ、発音と発声を」をどうぞ。

 

次に、もうひとつのポイント「間」についてです。

 

プレゼンのときに、スラスラと立て板に水のように話をしている人を見て「うまいな~」と思いますか?実は「うまい」のと「伝わる」というのは違います。

 

私はラジオを聞くのが好きで、特に朝のラジオ番組をよく聞くのですが、最近、若い起業家さんなどがよくゲストで登場するんですね。今の若手起業家さんは、みなさんとても頭がいいので、スラスラと自分の事業のことをお話するんですが…。

 

気になるのは、その番組のパーソナリティやリスナーが置いてけぼりになっていることです。う~ん、なんていうか…。速くてカッコいい車があるんだけど、自分はごく普通の車だから、それについていけない感じというか。

 

これはなぜかというと、聞き手が話し手の話す内容を理解するには、ほんの少しのタイムラグがあるからです。

 

話し上手といわれる人は「みなさんは、どうですか?」「こんなことありますよね?」という感じの、投げかけというか、相づちを求める言葉を、ところどころに挟みながら、話をします。投げかけをして、相手が「うん」とうなずく、ちょっとした「間」が、相手に何かを伝えるには、必要なんですね。

 

間があると、聞き手は「そうそう」「あるある」と頭で理解しながら、その人の話を聞くことができる。理解することができるから、聞き手側から見て「話し上手」と言われるんですね。

 

「話し上手」といっても、スラスラと立て板に水のように話す人のことを「話し上手」とは言いません。 自分が「しゃべりたい」と思うだけなら、それは単なる自己満足です。私は、そういう人のことを「間がない人」「間がぬけている人」と言っています。

 

自分の話を聞いて相手が「うん」とうなずく、ちょっとした「間」をうまく使って、伝え上手になりましょう。